香典袋の記載事項や知っておきたい事は当サイトで以前お伝え致しましたが、遠方であったり事情があって参列できない場合にお香典を持参出来なかった場合はどうしたら良いのか迷われる方がいらっしゃると思います。参列はできなくとも、お悔やみの気持ちを示したい場合は弔電や香典を郵送するという方法があります。
香典を郵送することは失礼にはなりません。しかし、マナーを守らずに送ってしまうと遺族へ負担をかけてしまう場合もありますので、この記事ではお香典を郵送する際の注意点などを詳しくご紹介致します。
お香典を送るタイミングや送り先
香典を郵送する際は、なるべく早い方が良いと思われがちですがお葬式前後は非常に忙しい時期なのでかえって負担になってしまう場合があるので「お葬式後の一週間以内」に到着するよう郵送するのが無難です。かといってお葬式の清算や香典返しなどの一連の作業は三十五日前後で落ち着く事が多いので一月以上後になると再度手間が増えてしまい迷惑をかける事になりかねませんので遅くても一カ月以内には到着するように送りましょう。
香典の送り先についてですが、必ず喪主の自宅へ郵送しましょう。斎場などへ香典を送ってしまうと、現金書留は日時指定が出来ないので届いた際に遺族の方が必ずしも斎場へ居るとは限らないからです。現金書留は必ず受取主に手渡す物なので受取人が不在の場合は郵便局側が持ち帰る為、再配達や引き取りに出向かう手間が増えてしまいます。
お香典の送り方や手続きについて
香典を送る際には、現金を入れた不祝儀袋とお悔やみの言葉を書いた便箋を入れます。不祝儀袋へ入れるお札は新札ではなく折り目のあるお札を入れます。新札やシワシワのお札を入れるのは失礼になりますので気を付けましょう。不祝儀袋に現金を入れたら、表書きや中袋へ住所や氏名等を記入しましょう。現金書留の封筒にも住所・氏名を記入しますが、不祝儀袋にも書く必要があります。現金書留の封筒は、不祝儀袋も収まる大きさの物がありますのでそちらを使用しましょう。なお、この際に注意が必要なのが現金書留の封筒に直接現金を入れる事はしないという点です。現金書留の封筒などが分からない場合は郵便局で聞くようにして下さい。お悔やみの言葉を記入する便箋は重ね重ねという意味にならない様に一枚だけ使用し、はがきなどではなく白い便箋が好ましいです。便箋を封筒に入れたい場合には、二重になった封筒ではなく、明るい色や柄のついたものは避け暗めの色を使用しましょう。お悔やみの言葉を記入する際はペンや万年筆でも問題ありませんが墨を使用する場合は薄墨で書くのがマナーです。文章中に忌み言葉が入らないようにしましょう。忌み言葉については当サイト内の記事に詳しくまとめてありますので、参考にして下さい。また、故人のご家族とは面識がない場合には、自分が誰で故人とどのような関係なのかを記しておくと、受け取った遺族が悩む事が無いので記しておきましょう。
不祝儀袋とお悔やみの言葉を書いた便箋を現金書留に入れたら、郵便局の窓口で郵送手続きを行います。送る金額と重量により郵送料が変動しますので、必ず窓口で手続きが必要です。多くの郵便局の窓口は平日しか開いていませんが、土日祝日にゆうゆう窓口が開いている支店へ行けば郵送する事が可能です。
お香典を郵送する場合の注意点や方法のまとめ
今回の記事では、お香典を郵送する際の注意点などを詳しくご紹介致しましたが、以下で重要なポイントを手短にまとめましたので最終確認として是非覚えていって下さい。
- 香典を送るタイミングはお葬式後1週間以内に送り、お葬式前後には送りません。
- 遅くとも一カ月以内に送りましょう。
- 香典の送り先は喪主の自宅へ郵送し、斎場へは郵送しません。
- 不祝儀袋にも住所や氏名を記載し現金は折り目のあるお札を使用します。
- 現金は新札やシワシワのお札を使用しません。
- お悔やみの言葉を書く便箋は2枚使用せずに、白い便箋1枚に記入します。
- 墨を使う場合は薄墨で忌み言葉は使用しません。
- 封筒を使う場合は、一重の封筒を使用します。
- 香典の送り方は不祝儀袋に現金とお悔やみの言葉を入れ、現金書留で送ります。
- 送る際はポストに投函せず郵便局の窓口から郵送します。
- 現金書留に直接現金を入れません。
といった点が重要なポイントとなります。香典は故人の霊前に供える金品の事で、故人への供養の気持ちを表現するものです。本来ならば香典は不祝儀用ののし袋に入れ、通夜やお葬式の場に持参する物ですが、何らかの事情があって参列できない場合は香典を最低限のマナーを守りながら郵送で送るようにしましょう。