一周忌とは故人が亡くなった翌年に行われる法要のことを指し、一周忌の法要が済むと喪が明けるとされています。法要に参加できない場合の対応やお悔やみの手紙の書き方についてもお伝えします。
今回の記事では、参列者としての一周忌マナーについて詳しくご紹介致します。
一周忌について
一周忌といっても詳しい内容はわからないという方も多くいらっしゃるかと思います。まず、一周忌の内容とは故人が亡くなった日からちょうど一年目の命日(一回忌)に行う法要を一周忌といいます。遺族が節目に法要を行うことで、故人が生まれ変わるとされていることから法要を行うことが一般的となっています。当日は僧侶に読経をしてもらい焼香をします。そのあと法話を聞き、墓地が近い場合には墓参りを行い一周忌法要は終了です。法要のあとは食事の席を設けている場合が多くありますから特別な理由がない限りは出席しましょう。故人様との思い出話などをしながら故人をしのぶことができます。
一周忌の詳しい流れや準備する事柄は以下の記事にて詳しくお伝えしていますので併せて参考にしてくださいね。
欠席する場合のマナー
一周忌法要は故人が亡くなってから一年の節目の日に行われるものなのでとても重要な意味をもちます。その為、可能な限り参列することが望ましいのですが、どうしても参列できない場合は気をつけるべき点がいくつかあります。ここからは一周忌法要を欠席する場合のマナーをご紹介致します。
まず、法要の手配は故人の遺族が行うことが多かう、出席する人数に合わせた会場を決めたり、法要後の食事を手配したりとやるべきことが多くあります。出欠席いかなる場合であっても連絡が遅れると準備の進捗に支障をきたしますから、できるだけ早く連絡することを心がける必要があります。
一周忌法要の案内状は往復はがき、または返信用はがき付きで送られてきます。出席・欠席のどちらかに○をつけて返信する事になり、出席するのであれば○をつけるのみでも構いませんが、欠席の場合は空白部分に一筆添えておきましょう。
一筆の内容については「このたびは○○様の一周忌法要にお招きいただきありがとうございます 大変申し訳ありませんが やむをえない事情により欠席させていただきたく存じます」などと書くのが良いでしょう。欠席の理由について事細かに書く必要はありませんが、相手に誠意が伝わるような文章にすることが大切です。 また、句読点については一周忌の手紙では従来の毛筆書きの場合は句読点を避けるという習慣がありましたが、現在ではパソコン等で作成し読みやすくする為に句読点を用いるケースも増えています。句読点を用いても問題はありませんが、慣習として句読点を用いないということをおさえておきましょう。
法要まで時間があまりない場合には、はがきの返信と共に電話での連絡をしておくことをおすすめ致します。できるだけ早く先方に欠席の旨を伝えておきましょう。
法要に欠席する場合には、別途で香典やお供え物に併せて手紙も送ることが大切です。手紙には欠席理由とお詫びの気持ち、故人への追悼の言葉を添えます。時候の挨拶などは省略し、遺族に対して追悼の意も忘れずに記載します。また、お香典やお供え物を送る際にはその旨も記載します。特別長い文を書く必要はないので、簡潔に分かりやすい文面にするように心がけましょう。また、忌み言葉や重ね言葉は使用しないよう注意しましょう。
欠席する場合の香典の相場についてですが、欠席する場合でも出席した場合と同じ程度の金額を香典として包みます。香典に使用するお札は新札ではなく旧札を利用するようにしましょう。欠席する場合は香典を直接渡すことができないので、現金を不祝儀袋に入れ現金書留で送ります。
お供え物の相場については、故人との関係性にもよりますが大まかにいうと五千円程度が良いと言われています。一般的にお供え物として選ばれることが多いのは、お菓子や果物、線香やろうそく、お花などがあります。生の肉や魚など殺傷を連想させる品物はお供物としては不向きですから注意が必要です。一周忌のお供え物には、黒白や双銀、または黄白の結び切りが印刷されたのし紙を付け表書きの上部には「御供」と書きます。お供え物は故人に供えるための物ですから、遅くとも一周忌の前日までに届くように送ります。一周忌の日程より遅く届いてしまうと、マナー違反となってしまうので注意しましょう。
お悔やみの手紙の書き方
法要に欠席するときは、別途手紙を送ることが大切とお伝え致し増したが、一周忌法要の手紙には何を書くべきか、書き出しはどうするかなど詳しくご紹介致します。
書き出しについてはお悔やみの手紙の場合時候の挨拶は不要です。法要の知らせをくれたことへの感謝を書き出しとし、遺族に寄り添う言葉も一緒に書いておくとより一層気持ちが伝わります。続いてお悔やみの言葉を書き、故人の法要に参加できないことを残念に思う言葉を書きます。お悔やみの言葉は相手が親族であっても礼節をわきまえた文章とする必要があります。砕けた文章にならないよう注意しましょう。次に自分が思う故人の人柄や思い出について触れましょう。亡くなった方といくつもの思い出がある場合は、記憶に残っているエピソードを書くのも良いでしょう。思い出話を入れることで自分だけの心がこもった温かな手紙となります。ここで故人の冥福を祈る言葉を書き、亡くなった方の幸福を祈るという文章を入れます。そして遺族を気遣う言葉を書きますが、故人と遺族への気持ちをひとつの文章にしても構いません。お悔やみの手紙の結びは、故人と遺族への配慮の気持ちとしてもマナー違反にあたりません。故人が仏教徒だった場合は結びの言葉として合掌を入れますが省略も可能です。仏教以外の宗派であれば気にする必要はありません。最後に後付けとして、手紙を書いた日付と施主の名前、左下に自分の名前を記しておきましょう。
具体的な例文は以下に記載しますが、先にもお伝えした通り自分だけの心がこもった温かな手紙とするにはご自身と故人様との思い出や想いが大切です。あくまでも参考としてご覧くださいね。
- 例文
- (故人名)様の一周忌にお招きいただきありがとうございました
- ご遺族の皆様は(故人名)様の一周忌を迎えられ
- 悲しみを新たにしていることと思います
- 本来であれば出席すべきところですが
- 一身上の都合により参列することができずに誠に申し訳ございません
- 子供の頃に長期休みには(故人名)様にはよく遊んでいただきました
- 今もなお(故人名)様の明るく優しい笑顔が色鮮やかに思い出されます
- ご生前の面影を偲び あらためてご冥福をお祈りいたします
- 御仏壇にお供えをいただきたく心ばかりですが
- 品をお送りさせていただきます
- ご遺族の皆様もどうか無理をされませんよう
- お身体ご自愛ください
- (日付)(施主の名前)
- (自分の名前)