環境や過程は違えど人は誰しもが亡くなります。そして大切な方のその時を迎えた方々は深い悲しみに包まれますが、ご臨終を看取るのことは、ご家族にとって大切なことです。また、人が亡くなった際には悲しみに暮れる暇も無い程にやらなければならない手続きや儀式が次々と押し寄せてきます。
今回の記事では、ご臨終を迎える際について詳しくご紹介致します。
ご臨終を迎えるということ
まず始めに危篤と臨終について簡潔にお伝え致します。危篤とは容体が悪化して今にも亡くなりそうな状態になることを指し、臨終とは人が亡くなる間際や亡くなることを指します。臨という文字には「そのときに直面する」という意味がありますから、臨終=命の終わりに直面するということになります。
危篤についての知識は下記のリンク先の記事にて詳しくお伝えしていますので併せて参考にしてください。
それでは、大切な方の命が尽きようとしている際に見送る方々はどうすれば良いのでしょうか。いざという場面で気が動転してしまうのは仕方のないことです。しかし、可能な限り慌てないようにする為にも臨終前後の流れをざっくりと把握しておくと良いでしょう。
病院で亡くなる場合は、臨終を迎えたら医師により死亡確認が行われ死亡診断書が発行されます。そして病院の方が故人の身体をお湯やアルコールで洗い清め耳や鼻に綿を詰め、身なりを整えたり等、死後処置を行ってくれます。自宅で亡くなった場合には、すぐに主治医を呼び、死亡確認をしてもらいましょう。主治医がいない場合には警察を呼ぶことになります。医師による死亡確認が行われるまではご遺体を動かしてはいけないので注意しましょう。
ご臨終に立ち会う心構え
臨終に立ち会いきちんとしたお別れをすることは遺される方々の今後にとても大切なことです。人間には群れを為したいという本能があると言われています。本能と言われると実感がわきにくいかも知れませんが、ご自身の死期を悟った方の多くは会いたい方を思い出したり、実際に訴える方も多いといいます。こういったように実際に人と一緒にいたいと思うのが人間の本能であるとすれば、旅立つ最期のそのときにも独りでいるよりも大切な方に見守られたいと願うのではないでしょうか。最期の瞬間に大切な方が独りで寂しい想いをしないよう、みんなで見送ってあげられると良いでしょう。※新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い従来のような最期のときを迎えられない場合もあります。実際に病院側の指示に従うようにしてくださいね。※
また、臨終に際したとき、最後まで機能する感覚器官は聴覚だといわれています。ドラマや映画の世界の話のように聞こえてしまうかもしれませんが、イギリスの大学の研究チームが論文を発表し言及しています。その内容について簡潔にお伝えすると、心肺停止から蘇生した患者に調査を行った結果に約4割の方が心臓が再始動する以前に意識を自覚し中には周囲の音を認識していたという証言がある他、カナダの大学で発表された別の論文によると心臓が停止し脳に血流がいかなくなった後にも脳が活動を行っている場合もあるという結果を示したものもあるように、科学的な研究結果が出ているのです。脳梗塞など側頭葉近くの血管に支障が出ている場合には聴覚を失っているなど、条件によっても変化しますし絶対的な保証はありません。真意のほどは故人様本人にしかわかりませんが、それを信じるのであれば励ましや感謝の言葉を発すれば届くということです。伝え残して後悔することのないよう、最後まで声をかけてあげることは残された方々のみならず、故人様にとっても死への恐怖や気がかりを軽減できることでしょう。
ご臨終後のこと
大切な方が亡くなられたら、まずやらなければならない事は主治医が発行する「死亡診断書」を受け取ることです。治療中の病気以外の、事故や事件、自殺などで亡くなられた場合は警察を介して検案された上で発行される「死体検案書」を受け取ることになります。その後すぐに必要となる手続きは「死亡届」と「埋火葬許可申請書」の二つです。通常同時に手続きを行うものでどちらも死亡を知った日から七日以内が提出期限です。ただし、埋火葬許可申請書が受理されて交付される「火葬許可証」がなければご遺体を埋葬・火葬することができません。一般的には、ご逝去の一週間以内には葬儀を行いそのまま埋葬・火葬する流れになります。そのため、死亡届と埋火葬許可申請書の提出は七日以内と思わず、直ちに行わなければならない手続きだと覚えておきましょう。死亡届は死亡診断書(死体検案書)と一枚の用紙になっています。医師の記載がある用紙の左側に必要事項を記入し提出します。提出場所は故人様の死亡地・本籍地・住所地のいずれかの市区町村役場窓口です。死亡届を役所の窓口に持参するのは代理人でも問題ありませんので、多くは葬儀社の担当者に代行してもらうことになります。
死亡診断書の受け取りとほぼ同時に葬儀社の選定をする必要があります。実際にはご遺体の搬送後に具体的に葬儀内容を打ち合わせて行くことになりますが、問題となるのが搬送です。安置する場所やお葬式のことをしっかり考えて葬儀社を選ぶことも大切です。アクセル社では低価格で安心のセットプランをご用意しております。お葬式についての知識が豊富な女性スタッフが中心にサポート致しますので安心してご依頼いただけます。一般的な葬儀の流れを簡単にご紹介致しますので併せて参考にしてください。
- 一般的な葬儀の流れ
- お通夜
お通夜は葬儀の前に親しい人たちが集まり故人様と共に最後の夜を過ごし別れを惜しむための儀式です。故人のお身内が夜を徹して一緒に一夜を過ごすことで、棺を守り邪霊の侵入を防ぐ意味があると言われています。 - 葬儀・告別式
葬儀は亡くなった方のご冥福を祈り葬る宗教儀式、告別式は親しかった人たちと最後のお別れをする社会的な儀礼です。一般的には通夜を夕刻に行い、翌日の日中に葬儀・告別式を行います。 - 出棺
出棺とはご遺体を霊柩車に乗せ火葬場へ送るため葬儀場を出ることです。 - 火葬
火葬場に着いたら棺が火葬炉に入るのを見送ります。ここが最後のお別れの場となり控室で待機します。 - 骨上げ
火葬が終わるとご遺骨を骨壺に納める骨上げを行います。収骨室にてお骨になったご遺体を囲み、骨箸で足の方からご遺骨を拾い上げていきます。骨上げ後に骨壺と火葬証明の記載がされた火葬許可証(埋火葬許可証)を受け取ります。 - 還骨法要・初七日法要
還骨法要は還ってきたご遺骨を迎える儀式です。火葬場を出た後葬儀場または自宅に戻ってきて営みます。初七日法要は亡くなられてから七日目に行う法要です。近年ではは還骨法要と合わせ初七日法要を同時に行うことが多いです。
大切な方が臨終を迎えられた際にはまず後悔のないよう心を込めて見送ることが大切です。事務的な手続きや宗教的な儀式が続き慌ただしくなりますし慣れないことばかりで戸惑うかもしれません。冷静な内にご逝去後の流れを把握し必要なことを準備しておくと良いでしょう。