やむを得ない事情でお通夜にも、お葬式にも参列できない場合に送るのが弔電です。会葬と同様に故人の冥福を祈る気持ちを伝えるのが目的です。
喪主やご遺族の方々へ故人を慎みお悔やみの気持ちを送る電報のことで主にNTTや郵便局などの様々な電報サービスを使い送ることが可能です。送られた弔電のは告別式で読みあげられますが、弔電の数が多い場合は一部が読み上げられます。
弔電を送る場合の打ち方と申込先
訃報の連絡を受けお通夜、お葬式の日時と場所、喪主の名前と故人との続柄を確認し、やむを得ない事情で参列できないとはっきりとした際はすぐに弔電の準備をして送り、ご遺族に対して弔意を伝えます。弔電はできる限り早く、遅くてもお葬式の前日までに届くようにしましょう。弔電の送り先はお葬式の会場にします。その際、受取人である喪主のお名前を必ず記しましょう。喪主のお名前フルネームにするのが正式ですので、葬儀のお知らせ通知でしっかり確認をしましょう。どうしても喪主の名前が分からない場合は、故人のフルネームを書き、「(故人の名前)様 ご遺族様」や「(故人の名前)様 遺族ご一同様」としても構いません。送り主(自分)の名前も忘れずに必ず入れます。
文章は故人を偲び、ご遺族に心からのお悔やみの言葉を送りましょう。注意点として、お悔やみの言葉と同様に弔辞でも不幸が重なることを連想させる言葉や、直接的に「死」を連想する言葉は使わないなどの忌み言葉は避けるのがマナーです。「成仏」「供養」「冥福」などは仏教用語というように、信仰する宗教によって選ぶ言葉が変わる場合がありますので事前に確認する事が大切です。適切な文面が浮かばない時は電報サービス業者の用意している文例を使っても良いでしょう。弔電は喪主宛に送るので、お名前を間違えるなど失礼のないように注意しましょう。
電話で弔電を受け付けるサービスは、NTTと、日本郵便が代表的になります。近年ではインターネットで弔電を受け付けるサービスも増えており、台紙を自分の目で確認する事が可能です。NTTや佐川急便、ソフトバンクグループ、KDDIグループなどがあります。
続柄の敬称
弔電では故人のことは喪主との続柄からみた関係を敬称で記しましょう。
- 祖父 → ご祖父様
- 祖母 → ご祖母様
- 父親 → ご尊父様、お父様
- 母親 → ご母堂様、お母様
- 兄弟 → ご令兄様、ご令弟様
- 姉妹 → ご令姉様、ご令妹様
- 夫 → ご主人様
- 妻 → ご令室様
- 息子 → ご令息様
- 娘 → ご令嬢様
上記が代表的な継承となりますので参考にして下さい。
弔電の例文
下記例文は弔電の序文に該当します。文例をそのまま使うのではなく故人とのエピソードや思い出をプラスして書くと、故人のことを偲ぶ気持ちが伝わりやすく良いでしょう。その際には結びの文として「ご遺族皆様のお悲しみを察し申し上げますとともに、故人のご冥福を心よりお祈り申し上げます」のような一文を入れましょう。
- 故人が友人、知人の場合の例文
- 「ご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。」
- 「ご逝去の報に接し、心から哀悼の意を捧げます。」
- 「(敬称)のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます。」
- 「(敬称)のご逝去を悼み、ご冥福をお祈りいたします。」
- 「(敬称)のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、心からご冥福をお祈りいたします。」
- 「在りし日のお姿を偲び、心よりご冥福をお祈りいたします」
- 「(敬称)のご訃報に接し、お悲しみをお察し申し上げますとともに、衷心より哀悼の意を表します。」
- 故人が仕事関係の場合の例文
- 「貴社(役職名)様のご永眠に接し、深く哀悼の意を表します」
- 「ご逝去を悼み、故人のご功績をたたえ、心からお悔やみ申し上げます」
- 「(役職名)様ご天寿を全うされました由、謹んで哀悼の意を表します」
- 「(役職名)様の不慮のご逝去の報に接し、貴社ご一同に心からお悔やみ申し上げます」
- 「御社(役職名)様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます」
- 「御社(役職名)様のご訃報に接し、ご生前のご功績を偲び、心からご冥福をお祈りいたします」
- 「御社(役職名)様の不慮のご逝去の報に接し、御社ご一同様に衷心より哀悼の意を表します」
- 「(役職名)様のご訃報に、当社社員一同、謹んで哀悼の意を表します。ご遺族の皆様ならびに社員ご一同様に、心からお悔やみ申し上げます」